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森に遊ぶ2

  久しぶりに蓼科方面にKさんを訪ねた。
 森から通勤する人であったKさん。自身は今はそうでないが、代わりに奥さんが森から都市へ通っているのだった。犬のカイは長寿を全うし、かわりにやってきた猫が思う存分、森の生活を楽しんでいる。
 一日のほとんどを森で過ごしているせいか、物語の中の猫のような存在感がある。そういえば、別荘地の中を車で走っている時に、大きな角のある牡鹿が飛び出して、その面構えの雄々しさに驚かされたりした。ここでは動物達は適度に尊厳を保ちながら生きているようだ。
 深夜3時。あざやかな流星がオリオン座を横切るように流れた。
 生まれて初めてみた「流れ星」は、明るく華やかだった。
「巨星墜つ」の巨星は流れ星ではないのだろうか。たぶん違うと思うが、思わずそんな言葉が浮かんだのはアップルのスティーヴ・ジョブス氏が亡くなったことからの連想かもしれない。
 これまでの27年間の人生(それ以前の記憶は自動的に消去する設定)ではじめて見た「流れ星」が明るく、大きかったのが、とてもうれしかった。

 翌日は霧が峰にある「鷲ヶ峰」から、南アルプス、中央アルプス、北アルプスのすべてを、しっかりとみることができた。山ボーイ(?)であったKさんが一つ一つの山について説明をしてくれた。
 「甲斐駒ケ岳、北岳、千丈・・・」
 紹介された山々は、まるで歌舞伎の役者でもあるように、雄雄しく、また、たおやかに青空の下にたたずんでいる。

 前にも書いたが、とても説明の上手な人なのだが、山を語る口調が優しい。
 人もまた森の中で、尊厳を取り戻すのかもしれない。

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