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隠し湯

 8月末の関東地方を、あちこちで突発的な集中豪雨が見舞った。電車に乗っていても、突然豪雨の中を走ると思えば、しばらく行くと路面も濡れていない場所があるという具合である。1週間ぐらい、こんな状態が続くというのも例がないようだ。

 ちょうどこの期間に山歩きを計画していたが、苗場山、仙丈ケ岳といろいろと目的地の変更を繰り返したが、うまく整わないで1週間前に中止した。結果的には、中止してよかったということになってしまった。

 そんなわけで、一人で谷川岳のふもとの温泉に出かけた。夜はさすがに強い雷雨に見舞われたが、昼は谷川岳の双耳峰がきれいに見えていた。いっそ登ってこようかという気持ちにはなったが、あの強い雷雨にどこかで出会ったらと思うと、無理はできなかった。連日の雨で、足元もかなりゆるくなっているかもしれない。

 ところでこの温泉(名前は秘密)には、ここ10年くらい時間ができると、一人でやってきて湯治する。「隠し湯」というか隠れ家のような場所になっている。今回も、何冊かの本とアイポッドを持ってやってきた。ここのところ左の股関節の周りが少ししびれるようようで、あぐらができない状態なので、それも治しておきたいと思った。
 呼吸法、フェデンクライス、操体法などをやりつつ、お湯に何度も入り、そのたびに飲泉する。単調だが、自分の身体としっかりと向き合っている感じがよい。ここではお酒も飲まないし、テレビも天気予報だけというシンプルさだ。迷い込んだ鈴虫が一晩中鳴いていた。

 帰りは、なじみの運転手さんに駅まで送ってもらう。ずっと禁欲的な状態なので、普通であれば温泉から帰るときには、もう少し居たいなどと思うのだが、そんなこともなく、早く世間に戻りたいという気持ちになる。
 高原の空気を吸い、股関節は回復し、肌もつやが出たと思いながら、背伸びをする。気がついたら、いつのまにか夏休みが終わっていた8月31日の朝であった。

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